FC2ブログ

記事一覧

人生そんなに甘くない?(16)

     

       

🌳🌲🌳🌲🌳🌲

  

とうとう合宿が始まる

「あれ?松本さんは?」

「しらないの?松本さんて那須高原に別荘あるから、そこから来るって、須藤さんと同じペンションなんてまっぴらだって…」

 「…なるほど…」

「それに、妹さんが受験生だから旅行に行けないから、別荘で受験勉強させるらしいよ、松本さん、妹さんの家庭教師もしてるから」

「へ~、そうなんだ~」

那須高原に向かうバスの中同級生と話をする琴子

前回は直樹が家庭教師をしていたから、妹が斗南大学に入る事はわかっているが松本が家庭教師をしているとは思ってもみなかった

   

      

(……そっか~前は入江君がアルバイトしてたのよね…)

(そうね…)

(で、裕樹君と押し掛けて~…須藤さんのせいで遭難しかけて……)

(あんたも大変とね~)

(まぁ~今回は大丈夫そうだよね~入江君と関係ないし~)

(……)

窓の外を眺めるといつの間にか緑豊かな高原の風景になっていた

    

    

「おし!着いたぞー!」

「うわ~涼しい~」

「思ってたより、立派なペンションだね~」

バスから降りるとみんな、感想をのべながら須藤について行く

   

「皆さま、お疲れ様です」

「よろしいお願いします」

須藤によく似た顔だちのペンションのオーナーだが、須藤と違ってとても穏やかで人の良さそうな雰囲気に

「……叔父って聞いてたから、須藤さんみたいなのかと思ったら…」

「暑苦しくない人でよかったね…」

とボソボソとささやく女子部員達

   

「今日はみんなゆっくりしていいぞ~」

「「「「やった!」」」」

「明日からはビシビシ!行くからな!」

        

「あ~よかった…これからすぐに~なんて言われたら……」

「ほんとよね…」

割り当てられた部屋に移動する部員達

「松本さんがいないから、とばっちりですぐにコートに集合とか言われるかと思ったけどね」

「それは言えてるな」

「そう言えば、コーチを一人お願いしたらしいぜ」

「そうなのか?」

「何でも知り合いでスゲーらしいよ」

「須藤さんだからな、そういう知り合いいそうだよな…」

     

琴子は松本と同じ部屋になるはずだったが、結局一人になった、マネージャーということもあるが、ここの手伝いをするためには一人の方がいいだろうということで……

しかもその部屋は……

   

(なるほど……住み込みやアルバイトさん用の部屋なのね…)

(……他に誰もおらんとね?)

(なんかもう一人いるらしいよ)

(そうね……)

ペンションの隣にある小さなログハウス

一階は共同スペースやトイレ、バス、ミニキッチンがあり二階が各部屋になっている

(3号室だって)

与えられた部屋の鍵を開けて入ると、ベッドと小さな机にソファーとチェストとドレッサーがあった

「うわ~、けっこういい部屋!ベランダもあるんだ~」

(住み込みの人間が入るにしては、よか部屋たい)

(ご飯は三食ペンションで出るからね)

(まぁ、住み込みのアルバイトには優良物件たい)

(ほんとよね~景色もいいし、風も気持ちいいね~)

      

一方ペンションにいる部員達は……部屋は三人から五人部屋は一回生、二人部屋は二回生、選手候補、因みに選手達は一人部屋になっていた

  

自由にしていいと言われても、歩いて行ける距離に観光地があるわけでもなく、強いて言えば、森のなかのカフェやレストランくらいで、カラオケやショッピングが出来る様な所はない

近くを散策するか、部屋で大人しくスマホで動画を見るかテレビを見るか、夏休みの課題をするくらいしか思い付かないほど娯楽がない……

琴子はとりあえず、荷物を整理を始めた

   

(これだけ静かだと、勉強もはかどると?)

(…どうかしら?静かすぎて逆に不安だわ…)

(ふん、都会育ちは、あっちじゃ暑いから勉強できないとかいいつつ、ここでは静かすぎて……文句ばっかりとね…)

(……いや~…ここまで静かなのはそうそうないわ…でも時折風で葉が揺れる音は心地いいね、マンションだと静かだけど、この心地いい音は聞こえない)

そう言いながら、テキストを開く琴子

(明日から忙しかよ)

(だから、今日できるだけやりたいの)

(…前はこげん勉強なんてせんかったとね…)

(…あたしの人生が掛かってるの!短命にならない為に!)

(……)

(まったく…誰のせいで短命になったか…)

(……)

(お宅の入江君のせいで短命になったのよ、関わりを最小限にして、前とは違う生活をすることで、フラグを回避してるの……はぁ…あといくつフラグあるのかなぁ……)

(あんたと直樹の想い出の数だけたい)

(…それはあたしの想い出の数?それとも入江君と二人が共通した想い出の数?)

(さぁ~…そこまではわからんと……)

(まぁいいわ…あたしの中に在るのは同じ大学にいた時の想い出だし今はまったく違うからこのまま平穏無事に過ごして長生き出来る様に頑張るだけだし)

(…長生きねぇ…)

(ちょっと、今回は入江君に付きまとってもいないし、迷惑もかけてないのよ…彼は彼の人生を歩いてるし、あたしはあたしの人生を歩いてるのよ、邪魔しないでね)

  

   🕌🕌🕌

(それは困るとよ~…)

(もう少し直樹と関わりを持ってくれないと…)

(うちの琴子の人生ですよ…勝手な事はしないでね)

(しかし……これでは直樹は幸せになれんとよ)

(大丈夫ですよ~幸せなんて人それぞれですから)

(いや…しかしあの娘と結婚したら、仮面夫婦…長男夫婦には子供すら出来ず…そんな人生は…)

(それは…本人達が幸せだと思ってるならいいんじゃない?束縛されない関係がいいと思う夫婦もいるでしょ?)

天上でモニタリングする悦子と入江、一色家の先祖達

(ちょうと、神様!)

(はい?)

(琴子にはこんな感じのイケメンさんと恋に落ちて欲しいの~だめ?)

悦子が見せたのは某ドラマに出てくるイケメン

(さすがに無理…芸能人となんて無理…)

(…ホントに融通利かないわね…)

(だから~僕の管轄外だから…)

    

関連記事
スポンサーサイト



コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

itkiss

Author:itkiss
初めてイタズラなkissのIF物書いてみました