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不思議な島のコトリーナ(26終)

   

      

教会での式も終わり

お城に戻るときには、日も高く秋晴れの空が広がっていた

馬車に揺られているとさすがに早くから起きているからか、うとうとし始めたコトリーナにモッティーが

「コトリーナ様、まだ大丈夫ですから少しお休みください」

とブランケットをコトリーナに掛けて眠る様に促した

「ありがとうモッティーさん」

      

「ねぇモッティー」

「なに?」

「コトリーナ様とナオキヴィッチ様ってどこであったの?」

「…ナオキヴィッチ様のお話では、子供の頃出会ったそうよ」

「ふぅん、子供の頃か…」

「その時のコトリーナ様の話がとても印象に残って……」

「え?何々!」

「マリーナさん!」

「え~スィミーズさんも気になるでしょ~」

「ま、まぁ……そうね…」

「…ナオキヴィッチ様が国王になりたくない、これは昔から言っていらしたって話は知ってるでしょ?」

「そうそう、私がお城に勤める前から噂があったわ」

「そんな時から!」

「えぇ、それで街の人達も変わり者と言っていたのよ…」

「ナオキヴィッチ様は、国王になりたくない、そう言ったら、コトリーナ様はなりたくなければ、ならなければいい、王子にそんな事を言う人なんていないでしょう…だけどコトリーナ様はそうナオキヴィッチ様に言ったの」

「「……嘘…」」

「コトリーナ様は国王になりたくないと城を出て、今は好きな事を仕事にしている人を知っているとナオキヴィッチ様に話したの、それがシゲーオさん……アイハラールさんなのは…」

「「婚約の時に聞いたような…」」

「シゲーオさんはアイハラールの第一王子だったの、そしてお母様はトンブリ王国の姫……だからナオキヴィッチ様が先ほどコトリーナ様に贈ったペンダントには三国の紋章を入れられたのですよ」

「「それで~」」

「私も聞いた時は驚いちゃったけど…シゲーオさんはナオキヴィッチ様のよき理解者でもあるのよ、コトリーナ様も」

「「なるほどね~」」

「……やれやれ…国王のご説明をしっかり聞いて下さいな……」

「だって…ね…」

「あたし達が選ばれる可能性もなくはなかった訳だし……」

「………」

「マリーナさん…あなた…そんな野望を持ってたの!」

「え?スィミーズさんはないの?」

「……そんな事一度も思った事ないわ…」

「そっか、スィミーズさん王子よりと年上だった~」

「ま、マリーナさん!!」

     

      

🏰

裏口から入った馬車から下りたナオキヴィッチ

「…お疲れ様でございます、ナオキヴィッチ様」

「お疲れ…コトリーナは?」

「今、御披露目用のドレスに着替えております、ナオキヴィッチ様も直ぐに」

モッティーに着いて部屋に戻り、次のタキシードに着替えを始めた

「本当に素敵なお色ですね、今日の空の色と同じでございます」

「コトリーナらしいよ、以前は海のブルーと言ったら、子供の頃……一緒に見たブルーを作りだしてくれた」

「そうなのですね、お二人が同じ気持ちで眺めていた色を作れるなんて素敵なことでございます」

「そうだな」

    

ノックの音にモッティーが扉を開けると

「お時間になります」

「わかりました、直ぐに参ります」

       

          

⛲⛲

庭にはすでに沢山の国民達が集まり、二人が出て来るのを食事をしながら待っている

これは王妃が

「ただ待っていても、隣から美味しそうな匂いがしていたら、お腹も空いちゃうし~子供は待てないでしょう?だったら楽しくおしゃべりしながら、二人を待っていただいた方がよくない?」

「…確かに、その方が遠方から来た国民も速く帰る事も出来るな」

「それに、ナオキヴィッチはあまり長い時間居たくないでしょ」

「…よくお分かりで、なるべく速く森に戻らないと、動物達が心配だ」

ということで、国民は昼食を食べながら二人が現れるのを待っていた

     

ファンファーレが鳴り、国王と王妃、シゲーオが現れると一斉に城のバルコニーを見る国民達

国王の挨拶を聞き、拍手が聞こえてくる

   

「ナオキヴィッチ様、コトリーナ様」

執事に促され、ナオキヴィッチはコトリーナの手を取り

「行くぞ」

「はい」

ゆっくりとバルコニーに現れた二人

祝砲が鳴り、歓声と拍手が二人を迎えた

  

二人がお辞儀をすると

【おめでとうございます】

と国民達から祝福の言葉が沢山聞こえてくる

      

       

秋晴れの清みきった青空

同じ色のドレスのコトリーナとタキシードのナオキヴィッチの側にどこから来たのか、小鳥がバルコニーに止まった

「…ありがとう、小鳥さん」

コトリーナの囁く様な声にナオキヴィッチは

「良かっな、コトリーナ」

「うん」

ナオキヴィッチは小鳥に向かって

「なるべく速く森に帰ると伝えてくれるか」

と話しかけると

チッチッチチと小鳥空に飛んで行った

「伝えてくれるって」

そんな会話をしながら微笑む二人

国民には聞こえていないが、見つめあって微笑む二人にさらに大きな歓声が上がった

    

      

🎁🎁(余談)

来られない家族の為にと手渡された折り箱

「ケータ君がもらって来てくれたの?」

「…王子の妃の提案なんだと…」

「ありがとう、おばあちゃんは足が不自由だから…お城に行けないし…私もお世話でお祝いに行けないから、ここから祝砲を聞いていたの」

「そうか」

「お優しいお妃様なのね、こんな風に出席できない国民にも、お料理を分けて下さるなんて」

「…王子が変わり者だから……妃は気が利く人でよかったよ…」

「え?ケータ君…王子様やお妃様を知ってるの?」

「……じつわ…俺……城の植木を任されてるんだ」

「…そ、そうなの!」

「だから…今日は…王子の護衛に借り出されてたんだ」

「ありがとう、ケータ君」

      

          

🏡🌳🌳

    

「はいコーヒーね」

「サンキュ」

パンを噛るナオ

「そうだ、クリスマスイブ…お母様が来られるわよね?ってお手紙来てたよ」

「…週一で行ってるのに……なんで手紙?」

「いろいろ準備があるからって…」

「返事しなきゃまた山のように催促の手紙が来るな……」

「…そ、そうかも…」

ナオは近くにあった紙切れに

【行く】

と書くと窓辺に待機していた、トビーに

「王妃に頼む」

と渡した

    

🏰🏰

「……んま!こんな紙切れに!」

「…ナオキヴィッチ様らしいですこと……」

「お兄様から、返事が来ただけ…よかったよ……」

     

         

      

【国王になんてなりたくない】と言った王子だったナオキヴィッチは、森の中でのんびり?過ごし

コトリーナはいつも笑顔でナオキヴィッチのお手伝いをして過ごした

      

     

不思議な島にある森の地図が完成するのは……まだまだだけど…

     

      

         

        

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コメント

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No title

慣れないお城の行事に、コトリーナは疲れちゃいますよね😵マリーナはそんな野望を、ダイテルと、なかなか辺りはこないものです😁ナオキビッチと、コトリーナはめでたしめでたし、そして、イリーエイ王国も安泰ですねv-273

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Re: タイトルなし

ラブちゃんざんコメントありがとうございます

ありがとうございます
前回が琴子ちゃんに辛い出来事ばかりだったので
ほのぼのに飢えていたので(笑)
そうですね、話せたら面白いでしょうね

Re: タイトルなし

ラブちゃんざんコメントありがとうございます

ありがとうございます
前回が琴子ちゃんに辛い出来事ばかりだったので
ほのぼのに飢えていたので(笑)
そうですね、話せたら面白いでしょうね

Re: タイトルなし

さち子ママさんコメントありがとうございます

楽しみにしていてくださりありがとうございました
そうですね、森の中でのドタバタ生活とか、考えてみますね

Re: No title

なおちゃんさんコメントありがとうございます

コトリーナはあまり沢山の人と関わって来た訳ではないから、緊張もしますよね
マリーナはね、野望というか、夢見たっていいじゃん!という感じですよね(笑)

Re: ありがとうございます

ルルさんコメントありがとうございます

コトリーナちゃんにとって、分け合う事は当然の事なのでしょうね、森の中で動物達と分け合うことが当たり前だったから

そうですね、いつか子供にも同じ空色の服とか着せてそう(笑)

森と街を自由に行き来できるのは、小鳥達ですからね

スピンオフ!なるほど!
番外編で考えてみます!

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初めてイタズラなkissのIF物書いてみました