FC2ブログ

記事一覧

うちの家主が・・・な件(終)

     

   

5月の連日中

            

ざわざわとうるさいここは……某ホテルの広間

斗南高校の25期生の合同同窓会

卒業して9年…中途半端な時になぜ同窓会なんだか……どうせなら来年にすれば10年なのに…と思っていたら、俺達の第の学園長が退職だとか……それとF組の担任が結婚、A組の担任は学園副になるから……

一応めでたい事ということらしい……

25期生だった、AからF組の元生徒達

久しぶりに合う同じクラスだった人達と挨拶を交わして近況報告している

結婚したもの、海外にいるものとそれぞれだ

    

「よお!入江!」

「久しぶり」

渡辺が俺を見つけてよってきた

「…そうだ…俺の嫁さんと息子の大樹…」

「そうそう!琴子ちゃんと大樹君、はじめまして渡辺です」

「はじめまして、琴子です」

「しかし……琴子ちゃん変わってないな~」

「え?」

「渡辺はお前の事、知ってたんだよ」

「……そ、そうなんですか?」

「うん、栗色の長い髪が印象的で覚えてた」

「あ、渡辺さんも3ヶ月前にご結婚されたんでしたね!おめでとうございます」

「ありがとうございます、入江がスピーチしてくれて嬉しかったよ、家は奥さんが年上だからさ、入江の落ち着いたスピーチに、こんなお友達がいたのねって、言ってくれたんだ」

「結婚式のスピーチって言えば……けっこう昔を暴露する奴がいるからな」

「そうなんだね…」

「そういえば、入江のお袋さんから招待きたよ、身内だけの結婚式するから是非夫婦でって」

「…それな…」

「式、しなかったのか?」

「大樹が生まれたらってな……それからけっこう忙しくてなかなかな…」

「大樹君のお誕生日も兼ねてってなってだぞ」

「その日、一才のお誕生日なんです、だからお母さんがね」

「そういうことか」

      

その後琴子のクラスの女子がやって来て

「…まじで……入江琴子になってる…」

「信じられない……」

と俺を観て絶句する……それはどういう意味なんだ…

      

そしてA組だった奴らも

「うわ!入江!結婚したのかー!」

「え?この子……相原さんじゃん…」

「うそだろ~相原さん……入江と結婚したの…」

「え!入江君が結婚!!」

「やだ~ホントに……」

と俺達の事を見に来る……

なぜだ!俺が結婚してたらおかしいか?

と言いたくなるが……

「いや~かわいい~入江君の子?」

「え~なにこの子~ベビーモデルみた~い」

と結果大樹に注目が集まった……

琴子は苦手するしかなく……俺はあきれていた…

    

結婚して子供を連れて来ていた奴もけっこういたが、同級生同士はそうそう居なかった

       

琴子が看護師なのはF組や斗南大学に行った奴らの中では当たり前の事だが

俺が医者になった事に周りは大騒ぎ……てっきり親父の会社をついでいるのだろうと思われていからだ

かろうじて、斗南大学の医学部卒業の同期数名が知っていただけ

そいつらは、俺が斗南病院に来て、琴子と結婚するまでの話を、得意気に話していた……

だから…俺達の事はほっといてくれ……と言いたかったが

きっと誰かが話さなかったら、琴子や俺に聞きにきただろうから…手間が省けたとそのままにしておいた……

ただ…同棲からのデキ婚と聞いて周りは、唖然としていたが……

お前達は俺をどんな人間だと思っていたんだ?

俺だって好きな女の前ではただの男なんだよ……

しかも同棲していたのが琴子の家と聞いて、どのクラスの女子も

「うそでしょ…」

「入江君が、相原さんの所に転がりこんだの!!」

と人聞きの悪い事を……転がりこんだ訳ではない……それまでの過程を知らない癖に…言いたい放題だったが、そこはF組の奴らが

補足してくれた

元々俺の弟と琴子が大学時代に近所で知り合って仲良くしていたこと、俺が会社を継がないことでケンカになり、家を出ていたこと、神戸の病院に一度は行ったが、こっちに戻ってきて、実家に帰れなかったから、琴子が部屋を貸していたこと……

お前達はなぜそんなに詳しいんだ…と思っていたら、F組は定期的に琴子の父の店で、クラス会を開いていた…そこで金之助達が今までの経緯を報告していたからだった……

琴子は仕事で出席したことがなかったらしいが、高宮や小森とは連絡をとっていた、ただ、俺の事は金之助に口止めしていたから、同居していた事は結婚してからみんな知ったという…

さすが、まだ駆け出しでも、料理屋に勤める料理人、べらべらと人の話をしないようだ

       

 そんな金之助も自分の子供を連れて来ていた、明らかにハーフと解る、金髪の娘

「大樹や~うちのティアラの婿候補にしたるさかいな~」

と大樹に速くも売り込み…高宮も

「なにいってんの~姉さん女房の方がいいわよ~大樹~」

と……娘の優希ちゃんを売り込む…

でも優希ちゃんはもう小学生だから

「ダメよ……大樹は可愛すぎて、あたしの引き立て役にならないから!」

と……今時の子供だ……

そんな様子に渡辺が

「じゃー家に娘が生まれたら!うちの子もお嫁さん候補にしてくれよ!」

と言い出す始末……まだ生まれて一才にもならない大樹の嫁候補が三人……

琴子は

「こればかりは本人の気持ちだからね…」と苦笑いしていた

子供がいると、子供繋がりで知り合いがどんどん増えていく……

       

     

               

⛪⛪ 

6月6日

今日は俺達の結婚式だ

朝早くにお袋は琴子を連れて、教会に……

「花嫁さんの支度は早いのよ~」

と先に行ってしまい、大樹は裕樹と好美ちゃんが見ていてくれていた

親父は仏間の、琴子の両親のフォトスタンドを丁寧に風呂敷に包みながら

「アイちゃん、悦子さん、今日は二人の結婚式だよ、一緒に行こう」

と話しかけている

       

街の小さい教会、お袋の知り合いだからか……

初めて会ったのに、「まあ~紀子さんに似てるわね~」と言われた……

確かに俺はお袋にというか、一色家の顔だ……

    

着替えをするために控え室に行く

お袋が選んだ白いタキシードが用意されていた

「結婚式は一生に一度のことなのよ……いくら琴子ちゃんが何も言わないからって、ウェディングドレスも着せないなんて……」

とお袋が言っていたが、こんなタキシードだって一生に一度だろ…

着替えを済ませると、裕樹が俺を呼びにやって来た

    

花嫁を迎えるべく先に教会に入ると、どよめきが起こった…

お袋はカメラをかまえ、裕樹はビデオ、親父は大樹を抱いて座っている

オルガンから讃美歌が流れると扉が開き、琴子が兄と慕っていた小田原さんと琴子が立っていた

逆光でシルエットだけだった琴子が近づいて来る……

結婚して子供もまでいるのに…俺は一瞬ドキッとした

   

こんなことなら……もっと速く式を挙げても良かったな…真っ白なウェディングドレスの琴子はいつも見慣れてる可愛い顔ではなく凄く綺麗だ

  

教会の神父の前で誓いの言葉を述べて、指輪の交換

いつもはしていないマニキュアをしている指まで綺麗に見えるのは俺だけか?

    

ベールを上げると、少しはにかんだ笑顔の琴子と誓いのキス

周りから祝福の拍手が聞こえてくるが…

「大樹!」「たいちゃん!」

の声に前列のを見ると、大樹がちょこちょこと歩いてやって来た……

段差を登り

「パーパァッ!」と俺に手を伸ばす

少し怒っている様子に思わず抱き上げて琴子と二人で大樹の頬にキスをした

そうだよな、俺達は三人家族だ、大樹だって一緒がいいよな

     

その後はお袋が手配したカメラマンが写真を撮ってくれる事になっていて、琴子と二人でのはずが、大樹も一緒に写真を撮ってもらった

      

        

着替えを済まして、三人でお袋の指定した店に向かった

店の前では裕樹が入り口で俺達を待っていてくれた

時計をみて、裕樹がドアを開けると、真っ暗な中から、ハッピーバースデーの歌が聞こえてくる

お袋のサプライズで大樹が生まれた時間に誕生日パーティーが始まった

    

琴子の親友や小暮夫妻、桧山夫妻、師長も大樹の誕生日を祝ってくれた

        

          

🌇🌇

    

あわただしく過ぎた1日

やっと琴子のコーヒーを口に出来た

      

リビングで今日、プレゼントに貰った、オモチャに囲まれて眠る大樹

  

二人で暮らしていた頃よりも、部屋がカラフルになってる

子供の成長に合わせて、部屋の中が変化していくのを実感する

    

      

🏥

琴子が仕事に復帰した

外科ではなく、小児科病棟の看護師として

(入江君、復帰させるなら是非!小児科病棟にして欲しいんだ、琴子ちゃんもママになったから、子供を持つ親に寄り添った看護師になれるだろうから!)

と言う桧山さんのたっての希望で

   

復帰した事を知って真っ先に西垣が小児科に僕もーー!!と騒いだが…

外科の有望医者の西垣先生と、院長や師長に煽てられ、そのまま外科にいる…

俺は兼務だから、小児科病棟に行けば琴子を観ることが出来る

   

「入江先生、琴子さん復帰されたんですね……残念……小児科病棟なんて…」

と桔梗に言われた……

桔梗は琴子が初めて指導した看護師だったから今も時々、琴子と食事をしている……

「そういえば、お母様から今度ランチにいらっしゃいってお招きされました~」

といつの間にかお袋とも仲良くなっていた……

琴子と知り合って、結婚してから俺の周りは、騒がしくなった

      

一人になりたくて必死に足掻いていたあの頃からは、想像できないほどだ

          

                 

「入江先生、二人目は考えてない?」

「……まだ考えてないですが…琴子は兄弟がいなかったから、大樹には兄弟を作ってやりたいみたいです」

「そうだね、今度は女の子がいいなぁ~」

「え?」

「期待してるよ!」

最近はお袋意外に、小暮夫妻と桧山夫妻が、俺達の二人目を期待してる……

    

二人目は……大樹が3歳になったら考えてみるかな……

まだ琴子には言ってないけど……

出来たら琴子に似た女の子が欲しいと思っているのは……内緒

    

学生時代の俺からは想像すら出来なかった…

家族を持ってこんなにも人が変わるなんてな…

   

さて、そろそろ琴子も着替えてくるだろうと、通用口で待っていると

「お疲れ様~」

と琴子がやって来た、二人同じ時間に帰れる時は揃って帰る

そんな様子に、いつの間にか俺は、愛妻家と言われる様になっていた

ま、琴子以外の女性にまったく興味はない

      

口下手だからいつも眠っている琴子に

「愛してる」

と囁いているくらい、俺は愛妻家だ……

たまに

「愛してる」

と眠っている俺に琴子が囁いている、きっと琴子はそれに気づいていないが

いつか、囁いかれたら、同じ言葉を琴子に伝えよう

       

           

       

          

     

      

    

  

     

         

     

関連記事
スポンサーサイト



コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: タイトルなし

>さだはるさん、コメントありがとうございます

楽しんでいただけて嬉しいです

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

itkiss

Author:itkiss
初めてイタズラなkissのIF物書いてみました