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サクラ(58)

       

         

チャイムがなり、紀子が玄関に向かった

   

「琴子ちゃん、ワシが呼ぶまでここで待ってなさい」

「あ、あの…あたしだけ…おば様か入江君は…」

無意識なのか、直樹の袖口を指先で摘まんで引っ張っている

「まぁ…琴子ちゃんだけでは不安だな…直樹も後で来なさい」

「…わかった」

ソファーに並んで座っている琴子は小さい頃も、不安だったり怖いのを我慢している時、側にいる大人や直樹の服の裾や袖口を摘まんでいる癖があった

    

10分ほど待っていると、金森が二人を呼びにきた

     

「失礼します…」

直樹の姿を見た、来客は慌てて立ち上がり、頭を下げる

その後ろから、琴子が頭を下げて入った

「二人とも座りなさい」

紀子の隣に座る様に促された

直樹は先に琴子に座る様に少し背中を押した躊躇しながら紀子の隣に座る琴子

テーブルを挟んだ、来客は立ったまま

     

「この度は、皆さんに大変ご迷惑をおかけいたしました…」

「「「すみませんでした…」」」

震える声で頭を下げている3人

「…申し訳ありません…あたしも…叩いたりして…」

直樹と紀子の間にいた、琴子は立ち上がり頭を下げる

「琴子ちゃん!」

「琴子ちゃん…」

「……」

「あたしの…言い方にも問題があったと思います…」

「琴子ちゃん…皆さんもとにかく座って…」

座った琴子の手を握る紀子

「琴子ちゃん…あなたが謝る必要はないによ…」

「…おば様…でも…叩いてしまったことはいけないことです…」

「琴子ちゃん…」

「…昨日…おじ様に話は聞きました…だけど…これでアルバイトが出来なくなるのは…」

「…お言葉ですが…大事なパーティーを台無しにしたのは、この者達です、それが妥当だと…」

「…確かに…ですが、アルバイトとということは…皆さん…学生ですよね…」

「…そうです…」

「皆さん…大学生ということですよね、差し支えなければ…教えてください…ご家族とお住まいですか?」

「…3人は、それぞれ地方から来ています…」

「じゃ~、親から仕送りされていますか?」

「僕達は…学費以外は…」

「ですよね…大学に行って、アルバイトして、自分の生活の為に、アルバイトしているんですよね」

「そうです…」

「はい…」

「親に生活費までは…」

「普段アルバイトで頑張っているんですもの…羽目を外してしまいますよね…」

「琴子ちゃん」

「お父さんがよく…失敗をしたなら…その失敗を糧に成長しろってお弟子さんに…話すんです…だから…おじ様」

琴子は茂樹に頭を下げ

「一度の失敗で…クビなんて…言わないで…」

「琴子…お前…わかってんなのか…」

「わかってる…社会のルールって事でしょ…でもたった一度の失敗でクビにするのはどうなの…」

「アルバイトの一度の失敗で、その会社の評価が下がるんだぞ」

「それなら、失敗を糧にそれ以上の事を頑張ればいいじゃない…」

「お前なぁ…」

「今度は子供達が楽しく過ごせる様に、考えてくれると思うよ」

「今度はって…お前は来年のパーティーのイベントもこの人達にしろって事か…」

「…今回の失敗を反省して、成長した姿をみたい…そういう事だね」

「はい…」

呆れたを顔をする直樹

茂樹は突然笑いだした

「パパ?」

「…親父…なんだよ、突然…」

「さすが…アイちゃんの娘、失敗を糧に成長、そうだな、若いうちは失敗は付き物だからな」

「おじ様…それじゃ…」

「君たち…そう言う事だ、今回の事で社会の厳しさを少しは体験出来ただろ。今はアルバイトだから…嫌なら辞めればいい…そんな事を考える若者が多い…学生のうちはそれでもいい…だが社会人になって、正社員として働き始めたらそうはいかない、自分の行動には責任が伴う、これを糧に君たちが成長してくれる事を願うよ」

「入江社長」

「ここに来るのも…勇気がいっただろ、自分達の行動を反省しているからこその行動だと思う、そうでなければ、今頃アルバイトを辞めているはずだからな、来年のパーティーでは、今年以上に子供達が喜んでくれる様に、頑張りなさい」

「「「ありがとございます」」」

「入江社長…ありがとございます」

「琴子ちゃん、これでいいかい?」

「はい、おじ様ありがとございます」

       

イベント会社の社長達を送り出しリビングで、ホッとしたようにしたように座っている琴子

「琴子ちゃん、ほんとにあれでよかったの…」

「はい、いいんです、お酒の席というのもあったと思うし、お酒で失敗したら、次からは自分達で考えて行動すると思います」

「そいね…」

「ったく…お前は…」

「まぁ~いいじゃないか、琴子ちゃんの納得する解決が出来たんだ」

「そうね、琴子ちゃんが許しているのに、周りがとやかく言ってもね」

「来年、あの子達がどんな成長をみせるか楽しみにしないとな」

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コメント

No title

謝るてことも勇気がいることですよね、大学生の、アルバイトだからて、やめればいい何てやっていると、いざ社会人担ったときに、おんなじようにしていると誰からも信頼されなくなる、例えアルバイトでも、今のうちに真剣にとり組んでいたら、社会でてこまらなくなる、琴子ちゃんがつぎ頑張ればこれもある意味プレシャーでもある、琴子ちゃんのような人は中々いないです、この3人も、肝に👁️汁でしょ、チャンスをもう一度与えられたんだから?今度こそ頑張れば。v-91

Re: No title

> なおちゃんさんコメントありがとうございます

そうですね、しかも大企業の社長さんのおうちまで出向いてですからね
逃げないでちゃんと謝りにきたことを評価してくれた入江パパ、次を楽しみしていると言った琴子ちゃん
これはかなりのプレッシャーですが!
アルバイトでも、それだけ期待してくれる人がいるって事は、この先頑張れるでしょうね

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